あの夏の夜、岡崎に雨が降っていた。
ただの雨じゃなかった。僕を孝之さんのバーへ導く雨だった。
毎日、陽は私たちの心配ごとなどを気にしないで、昇り、沈む。
毎日、陽は私たちの悲しみなどを気にしない で、昇り、沈む。
最近までおじいちゃんは砂漠に住んでいた。ベドウィンだから。
時たましか話さない人だった。そして、いつも沈黙を守っていた。
断食の月が来た。日の出から日の入りまで、口に何も入れない月だ。
僕の中に住んでいるのは、子供だ。
この子は、孤独な心のまま、成長していない。だから、まだ小さな子供だ。
ポケットモンスターについて
岡崎で過ごした僕の夜は、長くなかった。40夜。夜毎、岡崎は僕に接吻をくれた。頭に、目に、頬に。
たまに 昔のゲームをしたくなる。ポケットモンスターとか、world of warcraftとか。でも、ゲームを始めると、すぐ飽きてしまう。今はもう好きじゃない。昔はあんなに好きだったんだ。
「咲く前に枯れた花」アンガームはそんなふうに歌った。悲しいね。
花は咲くはずだよ。